事業の開業資金や運転資金などの計画的な借入れに先ず利用を検討して欲しいのが日本政策金融公庫の事業資金融資や新規事業のための特別貸付などです。
日本政策金融公庫は、個人事業者の創業や事業資金貸付で馴染み深い国民金融公庫から移行された、個人事業主や中小企業が最も有利な条件にて借入れ可能な政府系の金融機関です。
新たな創業や開業をする人は、開業前で信用状況などの実績がなくてもしっかりした事業計画と一定の自己資金を用意してあれば低金利な有利な条件で開業のための資金を借入れすることができる制度もあります。
若干、金利などの貸付条件が悪くなる場合も有りますが、無担保・無保証での融資も用意されているので、身内などに依頼することが出来ない人も十分に検討の余地が残されています。
もちろん、一般の銀行融資と比べても融資審査のハードルは低く設定されています。新規開業資金に融資は、事業開始後より概ね５年以内の人であれば、申し込みを受け付けています。
日本政策金融公庫の融資は資金用途によって返済期間に制限があります。通常創業時の融資返済は、運転資金は５年、設備資金は１５年程度と成っております。また、事業の種類によって多少返済期間も異なっています。
ちなみにほとんどの業種が対象になる普通貸付融資については、設備資金の返済のみ10年以内と成っています。
借入れの手続きについて、少し厄介だと感じるのが事業計画の作成と面接です。
しかし、綿密で見通しの明るい事業計画書と誠実な印象をあたえる面接態度は、上手く対策して臨めば十分に良い結果を期待できます。
一旦借入れを行い確実にしっかりと返済を行うことができれば、1年経過後からその信用度を元に追加借入れの申請を受け付けてくれる場合も有ります。上手に利用すれば、個人事業者のビジネスには十分な融資額が可能になるでしょう。
緊急性の高い資金調達には向いていませんが、そのような緊急時でも対応できるように予め計画的に、最も低利率で返済期間も長い政府系金融機関から借りておくことが安全な経営の基盤となることでしょう。